社名
株式会社タナカ三精
設立
1984年6月5日
所在地
福島県河沼郡湯川村大字浜崎字東殿町1番地4
従業員数
16人
売上高
非公開
業界
金属加工業
事業内容
金属部品の精密切削加工
株式会社タナカ三精

事例 CADDi Drawer

多品種少量の短納期の対応が武器。 その武器を磨く上でも必要なことは、見積もり時間の短縮だった。

代表取締役

吉田 紗也佳

導入前・導入後

見積もり回答速度を上げるために過去の類似図面を活用しているが、記憶頼りで探すしか方法がない。紙ベースでの情報のやり取りで、情報共有が進まない。

CADDi Drawerにより、見積もり回答時間を40%削減。過去の加工プログラムの活用も進む。情報共有や新入社員教育にも活用し、組織全体の力を上げていく。

インタビュー

過去の類似図面を参照し見積もりの回答速度を上げたいが、記憶でしか探せない

 株式会社タナカ三精は、半導体や光学機器、航空機などの業界に向けた、大小様々な金属切削加工部品の製造を行っている。単品物を中心に、加工の難しい部品の製造依頼が多く、短納期での製造も積極的に対応してきた。お客様の要望に応じて設計、開発から関わり、図面や仕様を確認して最適な加工を提案できることを強みとしている。

 

タナカ三精では、単品物の依頼が多いため、取り扱う図面数も非常に多い。見積もりの際には全ての図面を確認して価格を決める必要があり、作成に多くの時間が必要だった。図面枚数の多い物では、回答までに数日かかる場合もあった。

 

 単品物の依頼では、見積もりを出来るだけ早く回答することで受注率が上がる傾向がある。そのため、タナカ三精では、作成時間短縮のためにも過去の類似図面を活用していた。図面や見積もり書は管理番号をつけ、お客様ごとに分類し、特殊な寸法などもキーワードとして残して管理をしていたので、類似図面が見つかれば価格を参考にできた。

 

しかし、図面を探そうとしても、図番や図名、仕上がり寸法などが完全に一致しなければ検索することが出来なかった。同じお客様のリピート品の図面であれば、古いものでも見つけることは容易にできたが、類似図面の場合は検索することが出来ない。最終的には、記憶を頼りに当たりをつけて、1枚1枚図面を確認して類似図面を探していた。

 

 

見積もり回答速度の向上のため、記憶に頼らなくても類似図面を簡単に探し出せる方法が必要だった。

 

過去の類似図面を参照し見積もりの回答速度を上げたいが、記憶でしか探せない

CADDi Drawerで類似図面を簡単に探せるようになり、回答速度が大幅に改善

類似図面検索の方法を探していたタナカ三精の代表取締役の吉田氏は、図面データ活用クラウドCADDi Drawerを紹介され、導入を決定した。

 

「短納期での対応は、当社の売りの一つです。短納期で納品するものは、やはり見積もりも早く出さないといけません。お客様は何社にも聞いていると思うので、見積もり回答が早いと受注につながることが多いです。CADDi Drawerを使用することで、見積もり作成にかかる時間は約40%短くなりました。類似図面を探すところだけで言えば、約70%短くなっています。CADDi Drawerを導入する目的は見積もり回答時間の改善でしたが、製造や品証などの効率化の軸として使える点も実感しました。例えば加工プログラムを作るにしても、今までは紙ベースで一から作成していました。類似図面を探せれば加工プログラムの番号も分かります。それを活用することで作成にかかる時間の改善につながっています。」

 

タナカ三精では、CADDi Drawerを製造現場での情報共有にも活用することを検討している。

 

「以前は、加工時間や段取り時間などの生産管理の情報を手で書いて、パソコンに入力して残していました。情報共有が遅れてしまうし、無駄な作業を減らしたいと感じていました。CADDi Drawerは、見積もりでも製造でも一貫して使えると期待しています。例えば、不具合が発生した時に、情報をCADDi Drawerに入れることによって全員が情報共有できるようになる。それにより、不具合を未然に防ぐことにも活用できると。まだツールの活用方法を構築している最中ですが、活用できる業務には最大限活用していきたい。」

 

CADDi Drawerで類似図面を簡単に探せるようになり、回答速度が大幅に改善

情報共有を効率化し、収益性を向上しやすいビジネス体制に会社を変える

タナカ三精では、他にもCADDi Drawerを活用する方法を検討している。その一つが新人教育への活用だ。

 

吉田氏は教育への活用についてこう語る。

「昔は俺の背中を見て覚えろなどと言われていました。それでは、熟練者の位置に到達するまでに何年もかかってしまいます。私は先輩社員には新入社員にできるだけ教えるように伝えています。その人がしっかり理解できる範囲の最大限で教えてあげることで、スタートの位置を0ではなく、出来るだけ高い位置にする。それが私の考え方です。図面をみて内容を理解できるようになるには、何枚も何枚も見て多くの経験を積む必要があります。CADDi Drawerは、どの部分が違うのかが見られるので、早く図面を理解出来るようになる。この環境があれば新入社員が入っても教育しやすくなります。」

 

 

また会社全体の体質を変えていく手段としても、CADDi Drawerに期待を寄せている。

「物を作って売る仕事なので、そこでどれだけ利益を残すことができるかが重要です。今の社会は不透明な部分が多くあります。CADDi Drawerは当社の業務改善の軸になりうるものであると考えています。他にも色々やり始めていることがあり、業務の基盤を固めて組織全体の力を強くしていきたいと考えています。管理しやすい、間違いや不具合が少ない、漏れが少ない、新人が入っても教育しやすいなどなど、さまざまな部分で変化をさせて、収益性を高めていきたい。」

 

 

タナカ三精は、CADDi Drawerを様々な領域で活用することで、業務を改善するだけでなく、会社全体の変革も実現していく。

 

情報共有を効率化し、収益性を向上しやすいビジネス体制に会社を変える
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