株式会社タナカ三精は、半導体や光学機器、航空機などの業界に向けた、大小様々な金属切削加工部品の製造を行っている。単品物を中心に、加工の難しい部品の製造依頼が多く、短納期での製造も積極的に対応してきた。お客様の要望に応じて設計、開発から関わり、図面や仕様を確認して最適な加工を提案できることを強みとしている。
タナカ三精では、単品物の依頼が多いため、取り扱う図面数も非常に多い。見積もりの際には全ての図面を確認して価格を決める必要があり、作成に多くの時間が必要だった。図面枚数の多い物では、回答までに数日かかる場合もあった。
単品物の依頼では、見積もりを出来るだけ早く回答することで受注率が上がる傾向がある。そのため、タナカ三精では、作成時間短縮のためにも過去の類似図面を活用していた。図面や見積もり書は管理番号をつけ、お客様ごとに分類し、特殊な寸法などもキーワードとして残して管理をしていたので、類似図面が見つかれば価格を参考にできた。
しかし、図面を探そうとしても、図番や図名、仕上がり寸法などが完全に一致しなければ検索することが出来なかった。同じお客様のリピート品の図面であれば、古いものでも見つけることは容易にできたが、類似図面の場合は検索することが出来ない。最終的には、記憶を頼りに当たりをつけて、1枚1枚図面を確認して類似図面を探していた。
見積もり回答速度の向上のため、記憶に頼らなくても類似図面を簡単に探し出せる方法が必要だった。