社名
オリオンオートクラフト株式会社
設立
1965年(昭和40年)7月 合併 2019年(令和元年)6月1日
従業員数
193名
売上高
非公開
業界
金属加工業
事業内容
各種産業用機械の設計、製作、組立 各種業務用充電器、自動車整備用機器等、特殊電源の設計、製造、販売
オリオンオートクラフト株式会社

事例 CADDi Drawer

「暗黙知」を「データ」に置き換える。データ活用を推進し、企業としてさらなる成長を目指す

専務生産本部長

小渕 茂

取締役管理部長

岩田 貴司

導入前・導入後

見積業務が属人化しており、誰でも速やかに見積をだせる状態に変えたい。膨大な図面の中から類似図面を探したいが記憶頼りで探すのに時間がかかる。

CADDi Drawerを導入することで、図面を直ちに探せるようになる。図面に紐づけられた見積データを活用することで、見積業務を誰でもできる体制に構築していく。

インタビュー

データを活かせず、属人化が深刻化する業務

オリオンオートクラフト株式会社は、オリオン機械株式会社のグループ企業である、オリオンワイヤリング株式会社とアルプス計器株式会社が、2019年6月に合併して設立された。オリオンワイヤリングは、設計、加工、組み立て、配線、塗装、品質管理まで、産業用機械の一貫生産体制を持ち、多品種少量、特注対応を特長としていた。アルプス計器は、唯一無二の充電・蓄電技術を持った充電器・電源器メーカーであった。2社が合併することにより、経営資源の統合と効率化が図られ、多様化する市場やお客様のニーズへの対応力が強化された。社員数は、約5年で50名近く増え、業績も年々上昇している。

 

 順調に業績を伸ばしているオリオンオートクラフトであったが、課題もあった。それは見積業務の属人化である。全ての見積業務は、知識と経験のある数名の担当者に任されていた。また、一貫生産で受注していた部門では、組み上がった製品全体の額での見積もりを行っており、部品単位の細かい見積もりデータが残されていない状態であった。経験のある担当者は、記憶を元に過去の例との差を考慮して、正確な見積り額を出すことが出来るが、経験のない者ではそれはできない。部品や作業内容を一つずつ積み重ねて見積り額を出そうとしても、データが残っていないので、新たに個別の金額を出す必要がある。担当者以外は見積業務を行うことが出来ず、不在の場合は業務が滞る可能性があった。また、担当者を急に増やすことも困難であり、退職などにより担当者が居なくなってしまったら、経営そのものに影響を与える問題となる。見積の詳細データを簡単に探し出せる形で残し、それを活用することで誰でも速やかに見積を出せる状態に変えていく必要があった。

 

 技術部門でも課題をもっていた。充電器などのメーカーであり、産業用機械のサプライヤーでもあるオリオンオートクラフトは、多品種少量、特注対応で受注しているため、多くの設計図面を持っていた。同一、または似た形状の部品であれば、過去の図面を流用して設計すれば工数削減となる。しかし、多くの図面の中から希望する図面を探すのは、設計者の記憶が頼りであった。図番や図面名を正確に覚えていれば直ちに探せるが、分からない場合は、該当すると思われるファイルを一つずつ開いて確認するか、紙で残されたファイルをめくって探すことになる。非常に時間がかかり見つけることが出来ないことも多かった。業務効率改善のための新たなツールを求めていた。

データを活かせず、属人化が深刻化する業務

CADDi Drawerで図面検索の課題を解決。見積業務の属人化解消にも動き出す。

新たなツールを探していたオリオンオートクラフトの設計部門の担当者は、訪れた展示会で図面データ活用クラウドCADDi Drawerのデモを体験した。

CADDi Drawerは、読み込んだ図面データを自動解析して、形状や図面内のテキスト情報をデータ化する。図面内に追記された手書きのメモでも、読み取ってテキストデータ化することが可能だ。それら全てを検索キーとして図面を探すことが出来る。形状でも検索できるので、図面データや手書きの図を読み込ませて類似形状の図面を直ちに探し出せる。これがあれば、記憶頼りの図面検索業務が無くなると考えた担当者は、導入の検討を取締役管理部長の小渕氏に働きかけた。

 

CADDiのカスタマーサクセスからの説明を受けた小渕氏は、CADDi Drawerで図面検索が楽になると共に、発注実績情報を紐づけることで、誰でも見積業務が出来ると考えて導入を決定する。

 

小渕氏

「CADDi Drawerを使えば、図面データと見積もりデータをそれぞれ活かせる。メーカーとしての顔も持っている以上は、一品ごとの原価を考えることは非常に大事です。全てのデータを紐づけて残していければ、誰でも簡単に見積業務が出来るようになります。過去のデータを活かせるようにしていきたい。」

 

導入後、オリオンオートクラフトでは、図面と見積データの読み込みと紐づけを続けている。

CADDi Drawerで図面検索の課題を解決。見積業務の属人化解消にも動き出す。

品質管理、検査業務にも活用を検討

設計と見積業務での活用から使用を開始したオリオンオートクラフトでは、CADDi Drawerの活用の幅を全社的に広げていくことを検討している。

 

小渕氏

「カスタマーサクセスの方と打ち合わせをしていく中で、他にも活用できる業務があると思いました。1つが品質管理です。図面と品質管理のデータとを紐づければ、類似の部品で過去に似たような事例が無いか探せます。問題を水平展開する時も、CADDi Drawerを軸にして展開できるでしょう。」

 

図面データ以外の検索への活用も考えている。

 

「チャレンジしてみたい内容では、検査成績書の検索にも活用してみたいです。当社では、検査成績書の作成はほぼ手書きで行っています。例えば、何か問題が出た時に、過去の注文の検査成績書を探すことがあります。今までは大量の紙のファイルの中から探していました。CADDi Drawerに読み込ませて手書きの文字までデータ化できれば、簡単に検索できるようになります。ただ読み込ませただけで、全部が検索できるようになるのは、大変魅力的だと思いました。」

 

オリオンオートクラフトは、CADDi Drawerで様々なデータをデジタル化して資産に変え、業務を効率化することで更なる発展を続けていく。

品質管理、検査業務にも活用を検討
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