1966年創業した株式会社イズミテクノは、アルミニウムに耐久性をもたせるアルマイト処理の専門メーカーだ。精密機械、半導体装置、自動車、医療機器など、多くの業種のお客様を持ち、常に高い評価を受けてきた。技術開発型企業として実績を重ね、独自に開発した表面処理、機能性アルマイト処理技術は、今や業界トップレベルと認められている。多くのメーカーから認定工場の指定を受けており、アルマイト処理において必要不可欠な存在となっている。
イズミテクノでは、営業管理において見積もり作業を行ってきた。営業管理は、お客様の元に往訪し直接の対応を行う外部担当と、外部担当からの情報を元に見積もりを行う内部担当に分けられる。作成する見積もりの数は、平均で1日100件ほどあり、それを数人の担当者で見積もりの対応を行ってきた。見積もりの際には、過去の類似した形状の図面を探し、その時の価格を参考にする。図面はデータ化されてフォルダー別に分けられていた。探す際には、フォルダーを開いて探していくが、発注時に類似案件の指示は入っていない。担当者の記憶を頼りに探していくか、図面名や期間などで絞り、全てを見て探すしか方法がなかった。探すことに最短でも10分ほどかかり、非常に効率の悪い状態であった。
また、外部担当が、お客様との打ち合わせの際や、内部担当と連絡をとって詳細情報の確認をしたい時などに、社外で図面を確認する必要が出てくる。図面データは社内のサーバー内にあるので、確認のためには、セキュリティを確保した状態で外部からアクセスしなければならない。図面を探す時間に加え、アクセスまでの社内のセキュリティを認証する時間が必要となるので、更に効率の悪い状態であった。
イズミテクノでは、業務を効率化するために各種のITツールを使用していた。自社のシステムも構築していたが、図面管理については課題があり、改善できるツールを常に探していた。