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社名
長谷金属株式会社
設立
1964年
所在地
滋賀県愛知郡
従業員数
55名
売上高
年商8億円
業界
金属加工業
事業内容
板金加工製品及び溶接・塗装製品の製造及び販売、機械加工製品製造及び販売
長谷金属株式会社

事例 CADDi Drawer

業務プロセス改革と人材採用/育成を両輪で進め、受託製造のトップランナーへ

代表取締役

長谷 健太郎

管理部

今江 祐貴

導入前・導入後

見積り業務がベテランの営業担当に属人化しており、ベテランの業務負荷が高い。また、受注時に生産管理システムへの受注情報入力に時間がかかっていた。この情報の多くは見積り時点で把握できていたが、その情報をうまく反映できていなかった。

見積業務の一部を営業アシスタントが担い、営業担当の業務負荷を低減。浮いた営業の工数は新規顧客獲得へ充てる。見積り情報を生産管理システムへ連携する仕組みを構築する。

インタビュー

営業の負荷が重く、見積り業務の属人化が課題

長谷金属株式会社は、1964年に大阪で創業し、主要顧客の拠点移動に伴い1993年に滋賀に移転。2024年の6月からは、三代目の長谷健太郎氏が代表取締役を務めている。鋼材の卸売を祖業とし、社会環境や受注状況の変化から、加工業に転換。顧客からの要望に応じて徐々に対応範囲を拡大し、現在は一貫加工・超特急納品サービスを強みに、溶接・塗装まで含めた板金・製缶・機械加工製品の製造及び販売を行っている。

人材面では、国内の溶接工や塗装の人員を確保することが難しいため、約10年前からベトナムからの実習生や高度人材の受け入れを積極的に開始した。年齢層も若く雰囲気の明るい職場を構築することで、当初難しかった日本人の若い人材の採用も進み、今後10年以内に従業員数100名を目指している。

 

金属加工業の営業には、加工の内容や材料の相場などの専門的な知識やノウハウが必要とされる。特に、長谷金属の強みである短納期の案件では、見積もりを短時間で行う必要がある。営業は、限られた人数で既存顧客対応及び新規顧客開拓の両方の業務を実施する必要があり、負荷が高い状態だった。また、見積り業務はベテラン社員しか対応できず、知見・ノウハウが十分に継承できていない。そこで、営業アシスタントを配置し、見積り業務をアシスタントに任せることで営業の負荷軽減とノウハウの蓄積を実現できないか、検討を進めていた。

 

まずは、過去の情報を参考にしやすい既存顧客の見積りを、営業アシスタントが行える状態を目指した。しかし、見積り業務を行うには、最低限の知識と参考にする過去情報をすぐに見つけられる環境が必要だ。紙やPDFで管理されている図面の中から必要な情報を見つけ出すのは難しいため、過去情報を速やかに参照できる環境の構築を進めなければならなかった。

営業の負荷が重く、見積り業務の属人化が課題

生産管理システムへの情報入力効率化

長谷金属では、自社で構築した生産管理システムを導入している。初回品の受注時には、図面や製造工程などを入力する必要があるが、この入力に時間がかかっており効率化を検討していた。

 

実は、生産管理システムに入力する情報の多くは、見積りの段階で既に把握できている。見積り時に把握した情報を管理し、その中から受注に繋がったものだけを選択して生産管理システムに連携できれば、生産管理システムへの入力作業を削減できる。

また、生産管理システムには、過去の受注時の製造工程や加工期間などが登録されている。過去に受注したものと類似の依頼を受けた際に、過去の情報を活用して見積りができれば、見積り期間の短縮や見積り精度の向上が期待できると考えていた。

生産管理システムへの情報入力効率化

営業アシスタントへの業務委譲

CADDi Drawerの導入を本格的に検討したのは、生産管理システムへのデータ入力の手間を低減できる可能性を感じたからだ。CADDi Drawerでは、図面情報に対して過去の受注先や受注金額を連携できる。また、手書き画像での検索や類似検索を用いた図面検索も可能だ。見積り時点で把握した情報を図面に紐づけ、CADDi Drawerに登録。その情報を生産管理システムに共有できれば、受注時に生産管理システムへ情報入力をする手間が省ける。

 

CADDi Drawerの導入後、最初に効果が出たのは営業担当の負荷軽減である。CADDi Drawerには、受注図面を中心に2.4万枚の図面が登録され、今後も増やしていく予定だ。画像検索や類似検索を行えば、専門知識がなくても目的とする図面を短時間で見つけられる。

長谷金属では、過去情報を活用しやすい既存顧客からの見積りを、アシスタントに任せられる仕組みの構築を進めている。既存顧客からの見積り業務をこなし、ノウハウを身に付ければ、将来的にはアシスタントが単発案件や短納期案件の見積りもこなせるようになる。見積り業務全般をアシスタントに任せることで営業担当の負荷を軽減すれば、その時間を新規顧客の開拓に充て、長谷金属の事業規模をさらに拡大できる。

今後は、CADDi Drawerを用いた教育プログラムも構築予定だ。教育プログラムを活用することで、見積りができるアシスタントを効率的に増やしていくことを狙っている。

 

効率的な図面検索や関連情報の紐づけを可能にし、誰でも手軽に必要な情報を閲覧できるCADDi Drawerには魅力を感じており、今後も積極的に活用していく。

営業アシスタントへの業務委譲

受託製造専門で顧客から選ばれる会社に

長谷金属では、今後10年以内に従業員100名の実現を目指している。そのためには、長谷金属が魅力的な会社となり、人と仕事が集まる会社にする必要がある。

「祖父が創業し、父、そして私が社長を受け継いできました。今後は一族経営にこだわらずに、次の経営の中心を担える人材をどんどん生み出していきたいと考えています。」長谷氏はさらにこう続ける。「製造業が大きくなっていくための選択肢は、自社製品を作ってメーカーとなることだけではありません。メーカーからの受託製造を専門として、自立したものづくりができる会社になり、製造専業で規模を拡大していきたいですね。『これから増産をしていきたいから、うちのために生産ラインを確保しておいてくれ。』と、委託元の企業から選んでもらえるようにしていきたいです。」

目標を実現するために、CADDi Drawerを活用したアシスタントの育成と営業の負荷低減。また、効率的なデータ活用や新規顧客の獲得に取り組んでいく。

 

長谷金属は一貫加工・短納期という強みをCADDi Drawerでさらに磨き、受託製造専門で顧客から選ばれる会社に。人材採用や育成と受託業務拡大を両立し、受託製造のトップランナーを目指していく。

受託製造専門で顧客から選ばれる会社に
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