1975年創業の株式会社グッドマンは、ニプログループのバスキュラー事業(血管内治療分野)を担う戦略グループ企業だ。1970年代に最先端医療技術として登場した、インターベンショナル・カーディオロジー(心臓循環器系疾患の診断および治療)分野の将来性に着目し、カテーテルなどの治療用具と診断機器の国内への導入・販売を行った。
その後、輸入・販売で蓄積した経験・知識・ノウハウを元に、日本独自のニーズに応えた製品の開発や販売を行っている。
グッドマンの強みは、企業規模と比較して幅広い製品を扱っている点だ。
例えば、詰まっている血管にカテーテルを挿入し、風船を膨らませた後に縮めることで血流の詰まりを解消するバルーンカテーテル。また、カテーテル治療を行う際に必要となる周辺器材も自社で開発している。
多数の専門的な要素技術を保有していることから、近年は要素技術同士を組み合わせることで、まだ世の中にない新しい製品を生み出すことができる。また、開発だけでなく自社で製品の組立や検査などの生産も担うことで、生産工程で得られたノウハウを開発にフィードバックすることも可能だ。
グッドマンが扱っているカテーテルなどの医療機器は、輸入額が輸出額の2.5倍以上という輸入超過が恒常化しており、輸入依存度が高い状態である。国内医療機器メーカーは成長率の高い海外需要を取り込むため、国外展開に注力している。新たな製品開発を行い競合の真似できない製品を生み出すことで、海外への輸出を拡大していくことを目指している。