文字情報だけの図面検索では思うように探せない。画像やキーワードで図面を検索できるCADDi Drawerの導入により、図面に関わる業務量が大幅に削減。
イーデーエム株式会社
- 設立
- 1970年8月14日
- 従業員数
- 464名(2023年5月1日現在)
- 売上高
- 事業内容
- プリンタ(印字機)、ラベラー等の精密機器の開発・設計・製造・販売
- お話いただいた方
-
テクノセンター 技術部 機械設計グループ 高木陽介氏
テクノセンター 調達部 調達グループ 櫻井隆氏
Before
BOMシステムを導入して部品情報の一元管理を進めていたが、文字情報が中心。図面の検索や類似設計の図面活用に課題を感じていた。
After
CADDi Drawerの導入により、類似図面の活用が進む。図面に関わる業務時間が大幅削減。「スピード感をもって仕事が変わっていくことが楽しい」
Before
BOMシステムを導入して部品情報の一元管理を進めていたが、文字情報が中心。図面の検索や類似設計の図面活用に課題を感じていた。
After
CADDi Drawerの導入により、類似図面の活用が進む。図面に関わる業務時間が大幅削減。「スピード感をもって仕事が変わっていくことが楽しい」
部品や図面の一元管理を進めるなかで見えてきた課題
イーデーエム株式会社は、設立から50年以上にわたり、製品情報の印字を行うプリンタ(印字機)、印字内容を確認するための検査機、ラベルの貼りつけを行うラベラーの開発・設計・製造・販売を行ってきた。包装フイルムやラベル等に対して日付・製造番号・バーコードなどを直接印字する、産業用サーマルプリンタの食品メーカーにおける取り付け実績ではトップシェアを誇る。技術チームによる独自機器の開発に力を入れ、表示機器業界のトップとして、お客様からの表示に関するさまざまな要望に対し、あらゆる角度から応えてきた。
自社製品の開発の他に、お客様別の特殊仕様設計対応や、輸入製品のカスタマイズ設計など、多岐に渡る設計事案が発生する。設計により発生する図面数は、年間数千枚にも及ぶ膨大な量。一つの製品に対して関連する図面は、加工品だけでなく、購入品の部品なども含めて多数ある。これをまとめて管理するため、BOMシステム(部品管理システム)を導入していた。部品を一つ一つ管理し、購買情報と結びつけていくことで、設計、購買業務のスピード感を増し、業務効率を高める取り組みを進めていたのだ。
BOMシステムの運用においては課題もあった。BOMシステムでは、製品に関わる部品名や部品番号、材質、必要数量などの情報を一元管理できる。しかし、文字情報が基本となり、図面を見る場合は、CADファイルを開くか、PDFデータ (紙図面)を探すこととなる。設計部門であれば、部品名から形を想像して探すこともできるが、購買部門では難しい。また設計部門においても、過去の類似設計の活用をしたくとも、類似の図面を探し出すのに手間がかかっていた。似た名前の部品をリストアップできても、思った通りの形状であるかは図面を開くまで判断できないからだ。結局、類似の図面かもしれない大量の候補を1つ1つ開くのが面倒で、新図を書いてしまうこともあった。
伴走型サポートではなく、引っ張ってくれるカスタマーサクセス。「変化を起こすことが楽しい」
このような状況を改善したいと、新たなプロダクトを探していたイーデーエム株式会社は、図面データ活用クラウドCADDi Drawerのデモを体験。CADDi Drawerは、登録した図面内にある全てのテキストから検索できる。手書きの図面からでも類似の図面を探すことも可能だ。検索サイトを使う手軽さで目的の図面を見つけることができた。購買情報と図面情報との連携も容易であり、購買業務の効率化も図れる。デモを体験して、図面管理に対する考え方が大きく変わったイーデーエム株式会社では、直ぐに検討を始め、導入を決定した。
導入により業務の流れは大きく変わる。導入直後から高い利用率を維持し、ウィークリーのアクティブ率は8割を超えている。テクノセンター技術部機械設計グループの高木氏は導入効果をこのように話す。
「部品の形状で類似を探す、図面に書いてある言葉がキーワードになるなんて発想はなかった。CADDi Drawerで今までは見つけ出せなかったものが引き出せるようになり、図面検索に対する考え方が180度変わった。図面に関わる工数が大幅に減りました。減った工数の分は、スキルアップ用の研修に充てたり、新たな設計ツールを試してみたり、新しいものをつくり出す・考える時間に割り当てています。」
イーデーエム株式会社では、CADDi Drawerの導入だけでなく、キャディのカスタマーサクセスと言われるサポート体制、ビジネスに対するスピード感によって、業務に変化が起きていた。
高木氏
「一般的な伴走型のサポートの場合、自分達だけが先に進んで一人歩きしていることがありますが、CADDiは常に前にいるスピード感で引っ張ってくれます。仕事に対する感覚が変わりました。
今までも、色々なプロダクトを選んで導入を決めていく際に、そんなに早く決断はできないと言っていました。それが、CADDiのサポートを受けて、短期間で進めていくなかで「このスピード感が楽しい」と思えるようになってきました。仕事の効率も上がっています。」
活用範囲を広げてあらゆる業務の処理スピードを上げていく
イーデーエム株式会社では、CADDi Drawerを設計部門の若手の教育にも活用している。図面の書き方の基本は、新人教育の際に指導を受ける。しかし、設計意図がより伝わりやすくなるように図面を作成するには、経験が必要だ。CADDi Drawerを活用すれば、熟練設計者に指摘を受けなくても、類似の設計図面を探して見ることで、蓄積された知見を自ら活用できる。これにより、若手育成のスピードが向上する。
同社では次のステップとして営業部門にも活用を広げていく想定だ。
高木氏
「次のステップとして営業部門に広げていきたいです。今までは、お客様の要望を聞いて、設計が揉んでから回答していたので、時間がかかっていました。受注できる確率の高低に関わらず、同じ作業が必要になります。CADDi Drawerを活用すれば、お客様との交渉の場で、要望に合う条件を入れて合致した図面を探せるので、すぐに価格を確認して伝えることができます。それだけで設計側の負担が減り、営業活動もスムーズに進みます。
CADDi Drawerを導入する前は、設計側が見積もりをするために作ったデータベースがありました。営業も販売の為のデータベースを持っていました。それぞれで出している金額が違うと、受注した際に想定金額が異なってしまう問題が生じます。そこで、データベースを統一して、適宜アップデートしていくことを考えていました。しかし、CADDi Drawerがあれば、必要なものを引き出して、図面が見られて、金額が出てきます。そのようなデータベースの構築の必要がなくなりました。」
CADDi Drawerを活用することで、業務の流れを変え、今まで以上のスピードで進化と発展を続けていく。