セイリツ工業は、創業54期目を迎えた配電盤製造の老舗だ。ビルを丸ごと制御する中央監視設備や受変電設備など、日本のインフラを支える確かな技術力を持つ。同社の代表取締役である植木徹社長は、原点である阪神・淡路大震災の復興やタイの洪水被害からの工場再建など、数々の困難な外的要因に際し、座右の銘でもある「あきらめない」精神で乗り越えてきた。
その植木社長がDXへと舵を切った背景には、10年前に単身赴任した中国で目の当たりにした、凄まじいスピード感と標準化への衝撃があった。
植木社長
「当時の中国はすでに標準化が非常に進んでいました。日本は図面を細かく作り込む『良さ』がある一方で、世界のスピード感からは取り残され、ガラパゴス化している。他方、世界ではAIを搭載したロボットが、1年前とは比較にならない速度で進化している。労働人口が減少する日本で、企業として存続するためには、AIの導入が不可欠だと確信しました」






