製造業AIデータプラットフォーム CADDi

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社名
株式会社アルファーシステムズ
業界
一般産業機械
事業内容
動化システムの提案・企画設計・製造、機械・制御装置の設計製造、機械・制御装置のOEM(加工・組立・調整)、機械・制御装置の保守サービス
株式会社アルファーシステムズ

事例 CADDi Quote

見積の効率化と属人化の解消 ― 個人の知見を会社の共有資産に

導入前・導入後

調達業務の属人化と非効率な見積プロセスが課題。紙ベースでの図面管理と個別メール対応によって、進捗確認の手間やミスが発生していた。担当者不在時の対応が困難で、過去の見積履歴を探すのにも時間がかかっていた。特に2022年頃からの原材料費や人件費の高騰により、価格の妥当性判断も困難な状況に陥っていた。

製造業AI見積クラウド「CADDi Quote」の導入により、一括での見積依頼と進捗管理が可能になった。ダッシュボードで一目で状況確認ができるようになり、催促のタイミングも明確化。複数の担当者が同じ情報を共有できるようになったことで属人化が解消され、担当者不在時も業務が滞らなくなった。過去の見積もり履歴もワンクリックで確認できるようになり、サプライヤーからの回答率も向上。結果として発注までのリードタイムが短縮され、業務効率が大幅に向上した。

インタビュー

紙とフォルダで管理する非効率な調達プロセス

紙とフォルダで管理する非効率な調達プロセス

 

株式会社アルファーシステムズ(以下アルファーシステムズ)は平成元年に設立され、現在は10期目を迎える製造業企業である。アルファーデザインとアルファーシステムズに分かれており、アルファーデザイン株式会社ではカタログモデルを、アルファーシステムズ株式会社ではカスタム製品を取り扱っている。近年はライン全体を一括して任される案件が増加している。

 

アルファーシステムズでは、カスタム製品の製造に関わる調達業務において大きな課題を抱えていた。調達担当者の横嶌氏は、当時の状況をこう振り返る。
横嶌氏「ずらっと並んだ部品表に『鉄』『アルミ』『樹脂』などいろいろな材質が混在しているので、それぞれの材質ごとにフォルダを作る必要がありました。その上、その中に対象の図面を入れ、対応する業者にメールを送信する、という作業を全て手動でする必要がありました。」

 

同じく調達を担当する横谷氏も「フォルダを作って、図面を印刷して管理していました。どこに出して、どこから返ってきたかも印刷物にメモしていました」と当時の苦労を語る。
このような紙ベースでの管理は進捗確認に手間がかかるだけでなく、技術側から「見積もり回答どうなった?」と聞かれて、「あ、来てないな」と気づく。また、他の業務に追われていると見積もりを出していることを忘れてしまうという状況だった。
特に2022年頃からは部材費や人件費の上昇により、価格の妥当性判断もより困難になっていた。

不安を乗り越えた新システム導入への決断

不安を乗り越えた新システム導入への決断

 

アルファーシステムズでは、これらの課題を解決するため、AI見積クラウド「CADDi Quote」の導入を検討し始めた。

 

横嶌氏は、「最初は技術側のツールだと思っていました。図面を引っ張ってくるとか、似たような図面を避けるとか」と考えていたが、「見積にも使えると知って、これは便利かも、と思った」と導入検討のきっかけを語る。特に「まとめて一括で依頼ができるので、今までのように個別にフォルダを作って図面をアップして…という手間がなくなり、しかも抜け漏れがなくなる」点に魅力を感じたという。

 

一方、横谷氏は新しいツール導入に対して「サプライヤー側からツールを使って回答していただけるのか」と懸念を抱いていた。「今までお願いしていた業者は決まっていましたし、新しいところにいきなり依頼して、あれ、見積回答が来ないなとか、見積結果が高かったらどうしようといった不安はありました」と当時を振り返る。

「一目で分かる」進捗管理と属人化からの解放

「一目で分かる」進捗管理と属人化からの解放

 

CADDi Quote導入後、アルファーシステムズの調達プロセスには大きな変化が生まれた。横嶌氏は「これまで紙に書いていた進捗管理が、今はすべて画面で見られます」と語り、ダッシュボード上で一目で進捗状況が確認できるようになった効果を評価する。

 

横谷氏も「今までだと、催促の連絡も何件か入れないといけなかったんですが、CADDi Quoteではダッシュボードで一目で分かるので、まだ回答を提出いただいていないサプライヤーを把握し連絡するという動きが取りやすくなりました」と述べ、フォローアップの効率化を実感している。

 

特に大きな効果として、調達業務の属人化解消が挙げられる。横島氏は「私がいなくても横谷さんが状況を見られますし、逆もまた然り。人に依存しない体制をつくることができました」と評価する。これにより、担当者の休暇時や業務引き継ぎ時にも、スムーズな対応が可能になった。

 

横島氏にとって特に価値があるのは、過去の見積もり履歴が簡単に参照できるようになった点だ。「以前はファイルを探さないといけなかったのですが、今はワンクリックで確認できるので過去の見積履歴が残ることは非常に重宝しています」と説明している。

 

サプライヤーとの関係も改善された。横谷氏は「正直、思ったよりツールを使って回答していただけるのだな、という印象でした」と語り、「CADDi Quoteでは比較もしやすいですし、回答期限も設定できるので、結果的に今の方が見積もりも早く集まるようになった」と実感している。これにより発注までのリードタイムも短縮され、業務効率の向上につながっている。

さらなる進化への期待

アルファーシステムズではCADDi Quote導入によって調達プロセスのデジタル化を実現し、紙ベースの非効率な管理から脱却し、見える化と属人化解消を達成した。今後もさらなるデジタルトランスフォーメーションを進めていくことで、変化する製造業の環境に対応していく方針である。

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