特化型AI活用者の約8割が「専門性の発揮・注力」を実感

 

製造業のデジタル変革に挑むキャディ株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:加藤 勇志郎)は、製造業で働く300名を対象に「製造業AI種類別利用実態調査」を実施しました。

昨今、全産業において生成AIの活用が急速に進んでいますが、その選択肢はChatGPT・Geminiなどに代表される広く普及した「汎用型AI」と、業界固有のデータ学習・蓄積などに強みを持つ「特化型AI」へと広がりを見せています。特に、点在するデータや経験を扱う製造業において、これら異なる種類のAIが現場でどのように使い分けられ、業務にどのような変化をもたらしているのでしょうか。

本調査では、製造業における「汎用型AI(※1)」と「特化型AI(※2)」それぞれの利用者を対象に、業務における位置付けや課題解決への貢献度、AI活用による専門性の発揮状況などを比較調査しました。製造業の現場におけるAI活用の現在地と、今後の定着に向けた実態を明らかにすることを目的としています。

※1:ChatGPT Enterprise、Gemini Enterpriseなどの業種を問わず利用できる生成AI

※2:図面理解、工程最適化、品質検査支援など、製造業特有の業務に利用できる生成AI

 

■ 調査サマリー

 

特化型AIは「業務判断の質を高める(44.0%)」「AIがないと業務が成り立たない(24.7%)」という業務組み込み型が主流。汎用型AIは「補助的な利用(67.3%)」に留まっています。

特化型AI利用者の8割超が「AI活用を前提」に業務時間を算出。汎用型利用者の約7割は「見積もりに含めない」と回答。

「図面の理解」「工程の自動判断」など製造業特有の業務において、特化型AI利用者の約4割がAIによる効果を実感。

「経験や勘に依存した業務」に対し、特化型AI利用者の約8割が解消を実感。汎用型AI利用者の2倍の成果が見られました。

理想のAI活用について特化型AI利用者は「プロセスに組み込まれ自走する存在」、汎用型利用者は「作業効率化ツール」を志向していることが明らかになりました。

特化型AI利用者の約8割が、AI活用により「本来の専門業務に注力・発揮しやすくなった」と回答。

 

■ 調査結果  

・AIの位置付けについて、特化型AIの利用者は「業務判断の質を高めるために活用(44%)」、汎用型AIの利用者は「補助的な利用(67.3%)」。

・AIの業務上の位置付けについて、特化型AI利用者は「業務判断の質を高めるために活用(44.0%)」が最多となり、「AIがないと業務が成り立たない(24.7%)」と合わせると約7割が業務の中核で活用しています。

・一方、汎用型AI利用者は67.3%が「補助的な利用」に留まり、「AIがないと業務が成り立たない」はわずか3.3%でした。

 

 

・特化型AIの利用者は8割超が「AI活用を前提に」作業・稼働時間を見積もっていることが明らかになりました。

・普段の業務時間の見積もりにおいて、特化型AI利用者の85.9%が「AI活用を前提に見積もっている」と回答しました。

・対して、汎用型AI利用者の69.3%は「見積もりには含めていない」としており、業務プロセスへの定着度合いに大きな差が見られました。

 

・特化型AI利用者は製造業特有業務である「図面理解」「工程判断」「原価算出」の実現を実感しています。

・「図面・仕様の理解(38.7%)」「最適な工程・ルートの自動判断(39.3%)」「原価・リードタイム算出(38.0%)」といった専門業務について、特化型AI利用者が「実現できるようになった」と回答しました。

・汎用型AI利用者はいずれも10%未満に留まり、専門領域での実用性に差が出ています。

 

・製造業の長年の課題である「経験や勘に依存した業務」「属人化」の解消に特化型が有効であることが明らかになりました。

・製造業の長年の課題である「経験や勘に依存した業務」について、特化型AI利用者の76.7%が解消(「大きく解消」+「やや解消」の合計)を実感しました。

・「業務の属人化」「技術・ノウハウ継承」の項目でも同様に特化型AIが高い解決度を示しており、構造的課題への有効性が見られました。

 

・今後の理想のAI活用について、特化型AI利用者は「業務プロセスに組み込まれ自走(32.7%)」、汎用AI利用者は「作業の効率化ツール(54.7%)」が最多。

・理想とするAI像について、特化型AI利用者は「業務プロセスの一部に完全に組み込まれ自走する存在(32.7%)」が最多でした。

・汎用型AI利用者は「作業の効率化ツール(54.7%)」を求めており、AIに期待する役割レベルそのものが異なっています。

 

・AI活用により、特化型AI利用者の約8割が「専門性を発揮・注力しやすくなった」と回答。汎用AI利用者は「特に変化は感じない(35.3%)」が最多。

・AI活用により、特化型AI利用者は業務効率化により「専門的な部分への注力がしやすくなった(54.7%)」「専門性をより発揮しやすくなった(22.7%)」と回答しました。

・汎用AI利用者の最多回答は「特に変化は感じない(35.3%)」で、特化型AIこそが人の専門性を引き出す結果となりました。

 

<解説>

キャディ株式会社 AIエヴァンジェリスト 川村 良太

 

今回の調査結果は、製造業における生成AI活用が、可能性を探索する段階から、具体的な成果と定着を問う『実装フェーズ』へとシフトしていることを示しています。

 

特化型AI利用者は9割近くがAI活用を前提に業務時間を見積もっている一方、汎用型AI利用者は7割が見積もりに含めてません。これは、AIが“便利ツール”から“業務の前提”へ移行できているかの差として読めます。

 

そのうえで注目すべきは、AIが人を置き換えたのではなく、人の専門性を取り戻している点です。特化型AI利用者の54.7%が「専門領域への注力がしやすくなった」、22.7%が「専門性を発揮しやすくなった」と回答しています。

 

人材制約が強まる中で、特化型AIが『経験や勘』への依存を低減し、技術者が本来の専門業務に注力できているという結果は、これまで個人の頭の中にブラックボックス化されていた知見が、AIによって組織の『資産』へと転換され始めている証左と言えます。 

 

 

===調査概要===================================

調査名称: あなたのお仕事についてのアンケート

調査期間:2025年11月28日(金)~ 12月10日(水)

調査方法:インターネット調査

調査対象者:製造業従事者

有効回答数:スクリーニング調査 6,000名、本調査 300名

本調査300名内訳:

■会社指定の製造業特化型AI利用者150名

 製造・生産・品質管理・品質保証・設備・保全・調達・購買など:99名

 経営企画・総務人事・情報システムなど:38名

 営業・営業事務など:13名

■会社指定の汎用AI利用者150名

 製造・生産・品質管理・品質保証・設備・保全・調達・購買など:102名

 経営企画・総務人事・情報システムなど:30名

 営業・営業事務など:18名

表記:四捨五入し、小数第1位までの値で記載

※調査データの引用をご希望される際は、“キャディ調べ”と明記いただき、弊社までご一報いただけますと幸いです。

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■ キャディ株式会社について( https://caddi.com/

キャディ株式会社は、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに掲げ、点在するデータ・経験を資産化し、新たな価値を創出する「製造業AIデータプラットフォームCADDi」を開発・提供するスタートアップ企業です。アプリケーションである「製造業データ活用クラウドCADDi Drawer」「製造業AI見積クラウド CADDi Quote」をはじめ、今後もプラットフォーム上に様々なアプリケーションを提供予定です。日本をはじめアメリカ、ベトナム、タイを含む4カ国で事業を展開し、製造業のグローバルな変革を実現していきます。累計エクイティ資金調達額は257.3億円。

 

<会社概要>

本社所在地:東京都台東区浅草橋4-2-2 D’sVARIE浅草橋ビル(総合受付6階)

代 表 者:代表取締役 加藤勇志郎

設   立:2017年11月9日

資 本 金:257.3億円(資本準備金含む)

事業内容 :製造業AIデータプラットフォーム CADDiの開発運営

U R L :https://caddi.com/