単月で数十万円削減も!サプライヤ転注・折衝でコスト削減するのテクニック
活用例 調達 / 購買
なぜ流用部品の価格交渉がしにくいのか。サプライヤの転注は簡単にできないのか。
一度契約した流用部品について、そのあとなかなか価格の見直しの機会がないということはありませんか。
調達/購買部門では日常的に発注しなければならない部品数は多く、納期は長くても数週間というケースも少なくありません。短納期のため、1つの部品に対して都度精査をしている余裕がない場合がほとんどです。少量多品種業界なら尚更ですが、これは中量産、量産の業界であってもカスタムオーダー品が多い場合も同様です。
そのため、流用部品に限らず、新規発注部品の場合も必ずしも価格の妥当性の査定を行えているわけでもありません。しかしながら、一回発注した部品については、精査する時間がなくそのまま同じ価格で流用されているケースも多いのが現実です。よって、新規発注のときに、適正価格で発注が行えていない部品については、以後同じ部品に対してオーダーがあった場合もわざわざサプライヤと価格交渉することもなく、ずっと同じ価格で購入され続けている場合があります。
中量産や量産に関しては、そもそも流用部品は自動発注になっているため、流用部品のコストを見直す機会がないメーカーも少なくありません。
流用部品におけるサプライヤ転注・折衝でコスト削減
そんなやりたいと思っていても多くのメーカーができていない調達/購買部門の方も多い流用部品でのサプライヤ転注を弊社サービスの『CADDi DRAWER』を活用してできるようになった例をご紹介します。
流用部品におけるサプライヤ転注・折衝でコスト削減の活用事例
検討対象の特定のために、『CADDi DRAWER』から発注実績のデータをダウンロードします。『CADDi DRAWER』では、図面ごとに紐づいた実績情報を一覧で取り出すことができます。その実績情報から、調達回数の多い流用部品を特定し、コストインパクトの大きい部品のみを抽出することができます。
実績情報は『CADDi DRAWER』で自動で図面に附番された「図面ID」と併せてデータ上でダウンロードできるので、気になる発注実績があった場合は、DRAWERで対象の図面を調べながら価格を査定することが可能です。
高い金額になっている部品を集中的にコスト分析して、原価に見合ったコスト交渉をしたり、それでもコストが下がらない場合はサプライヤ転注やソーシングを検討をしたりすることも可能です。
流用部品におけるサプライヤ転注・折衝でコスト削減の効果
実際に『CADDi DRAWER』を活用しコスト分析したお客様の中には、最大で単月で数十万円のコスト削減効果がでた事例も紹介します。
加工としてはほぼ同じ類似部品でも、今までは過去の流用品について類似部品の値段とデータで比較する方法がなかったため、交渉余地があるのかが判断できなかったといいます。
そこで、『CADDi DRAWER』の中のデータを活用して、まず流用回数が多く、コストインパクトの大きい部品から類似部品とサプライヤ先が同じか、発注コストとして妥当であるかを確認しました。過去の部品の中には、明らかに不適切なサプライヤに発注しているためその他の類似部品と比較して高い値段で発注している部品が見つかりました。
類似図面の見積を参考にすることでよりロジカルに加工工程や材料費などを踏まえた交渉ができるようになり、結果的には最適なサプライヤに転注することで単月で約10万から最大で約50万円程度のコスト削減を実現することができました。
『CADDi DRAWER』の活用により今までの業務を見直すきっかけにも
こちらのメーカーでは発注数が膨大なため、リピート発注の場合は新規発注の際のサプライヤと契約金額が流用する時にも引き継がれて自動発注になる仕組みになっています。そのため、新図の手配時、たまたま短納期の発注が必要だった場合、急いで値段の高いサプライヤや、供給が十分に確保できない手配先にに発注したりすると恒久的に不適切なサプライヤに発注されている状況が続いていました。過去発注した流用部品の発注実績を『CADDi DRAWER』を活用して一度見直すフローを入れるなど、業務を見直すきっかけにも繋がりました。
流用部品におけるサプライヤ転注・折衝でコスト削減の活用事例の適応可能性
実際のお客様での活用事例をご紹介しましたが、下記の属性のある企業様でも同様の活用方法が見込まれます。
生産方式セグメント | 少量多品種、中量産、カスタマイズオーダーのある量産 |
職種 | 設計、調達 |
図面種類 | 組図、部品図、ユニット図、回路図 |
対象の生産方式セグメント
本活用方法では、見積案件が多く流用部品の価格交渉まで手が回らない少量多品種業界での適応可能性が一番高いと考えられます。しかしながら、流用部品が自動発注になっているため、中量産や量産業界でも同様に活用可能性が高いです。
対象部署
サプライヤ選定の責任のある部署であれば、どこでも対象になりえます。一般的には調達部、資材部、購買部が対象の業務であり、場合によっては設計や開発が対応する場合もあります。
本活用方法で解決できる課題
図面の出図頻度が多く、発注の度にコストの妥当性を見ることが困難である場合は『CADDi DRAWER』を活用すれば簡単に過去の類似図面と比較することができます。少なくとも過去発注した類似図面と価格の大きな違いがないか整合性を確認するのに活用いただけます。
サプライヤ転注・折衝でコスト削減するのテクニック まとめ
流用部品のコスト妥当性の確認は意外とできていないメーカーは多いのではないでしょうか。毎日、多数の見積依頼がある中で過去の流用部品の価格交渉をする時間を確保するのは、難しいですよね。『CADDi DRAWER』を活用して、簡単に類似図面の発注実績を分析できれば、思った以上に値段の高い部品や最適ではないサプライヤに発注しているケースも発見できるのではないでしょうか。