資料ダウンロード 無料トライアル

内面研削について知りたい!基礎知識とメリットをチェック!

内面研削は平面研削と同じ研削加工技術の一つ。文字があらわす通り、筒状の工作物の内面を研削します。では内面研削にはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、平面研削盤のように種類があるのでしょうか。今回の記事では、内面研削の利点や種類などを詳しく解説していきますので、内面研削に対する知識ぜひ深めてください。

これだけは知っておくべき内面研削のポイント

  • 内面研削とは工作物の内面を研削する加工のこと
  • 内面研削の利点:前加工に依存しない/段形状の研削も可能/同軸度の加工が可能
  • 内面研削盤には普通形とプラネタリ形の二種類がある

内面研削とは筒状の工作物の内面を研削する加工のこと

内面研削とは、筒状の工作物の内面を研削する加工技術。工作物自体を回転させ、さらに砥石も回転させて穴に挿入して研削します。
内面研削が用いられる製品には次のようなものがあります。

  • ギアなど、自動車の部品
  • ベアリング
  • シリンダーなどのコンプレッサー部品

内面研削のいいところ:前加工に依存しない/段形状の研削もできる

高精度な加工が可能

内面研削では「端面研削」という、穴の軸心と端面との直角度を出す研削を行うこともでききます。この、「穴と端面の両方を同時に研削すること」により高精度な研削を行うことができるのです。

ホーニング加工との比較

前加工に依存することなく加工できる

同じ内側の表面処理を行うことができるものにホーニング加工があります。このホーニング加工では前加工の位置精度に依存しますが、内面研削は前加工で位置精度が十分でなかった場合も修正できるという特徴があります。

また、一つの砥石でさまざまな穴径に対応できるというのも大きな特徴です。これらの特徴から、ホーニング加工よりも汎用性がある加工法と言えます。

同軸度の加工が可能

ホーニング加工のデメリットとして、内径が何段にもなっている工作物の加工ができないという点があります。しかし内面研削盤においては砥石径および機械ストロークによって研削可能な大きさが決まり、段形状の内面やテーパー研削を行うことができます。このことにより同軸度がしっかりと加工できるのです。

内面研削に求められること:砥石/砥石軸の剛性

自動車部品やベアリングなど、多くの製品、部品に必要な内面研削加工ですが、気を付けなければいけない点もあります。砥石および砥石軸の剛性がそれで、高精度の仕上がりを提供するために内面研削盤に求められる要素です。

剛性とは、弾性体(ここでは砥石および砥石軸のこと)が曲げやねじりなどの力に対して変形しにくい、ということです。

砥石の剛性

内面研削盤においては、砥石は工作物の穴径より小さい必要があることから、砥石の摩耗は平面研削盤の砥石よりも激しくなります。砥石が異常摩耗していると、工作物の仕上がり表面にうねりが現れるため、表面精度に影響がでます。

内面研削では砥石の剛性が求められ、常に砥石の表面状態を保つ必要があります。

砥石軸の剛性

内面研削盤の砥石軸は、工作物の穴に挿入するこためどうしても長くなってしまいます。小さな砥石に合わせるものなら、細くもなり、そうなると著しく剛性は落ちてしまいます。砥石を工作物の内面に押し当てて研削することから、砥石軸はたわみやすく、仕上がり精度に影響を及ぼします。

砥石軸においても、砥石と同様剛性が求められ、仕上がり精度を左右する主な要因となっています。

内面研削盤には普通形、プラネタリ形の2種類がある

内面研削を行う機械のことを「内面研削盤」といいます。この内面研削盤には主に2種類あり、それぞれ「普通形」と「プラネタリ形」とよばれます。

それぞれの違いについて解説します。

普通型

普通型と呼ばれる内面研削盤では、工作物の穴の中に砥石を挿入し、工作物、砥石の両方を回転させ、更に砥石を前後運動させることにより研削を行います。一端面を基準に研削する方法であり、加工精度が高いのはこちらの普通型となります。

プラネタリ形

プラネタリ形は、工作物は固定させておき、砥石を回転させながら、更に遊星運動を与えながら研削する方法です。こちらの研削方法は、工作物が大きい場合や丸物以外の形状で不安定なものの場合に用いられますが、加工精度は普通型より劣ります。

まとめ

今回は内面研削と内面研削加工をする機械である内面研削盤およびその種類についてご紹介しました。

平面研削などと同じで砥石を使って研削する加工方法ですが、筒状の工作物の内面を研削する、また砥石自体が回転することなど、違いもたくさんあります。

内面研削盤に求められることもしっかり把握することにより、より仕上がり精度の高い製品にすることができます。

CADDi Drawer についてもっと詳しく資料ダウンロード

まずは試してみたい方無料トライアル実施中!

トライアルお申し込み以外にも、導入に関してご不明な点やご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせください

お申し込みはこちら
導入に関するご質問・ご相談はこちら お問い合わせ導入に関するご質問・ご相談はこちら お問い合わせ