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脱サイロ化で急激なインフレ下でも利益確保を可能にするDXとは

世界的な原材料高騰と円安のダブルパンチで、企業努力はすでに限界を超えています。企業物価指数は直近1年間、対2020年比で120%の高水準で推移しており※1、これまで利益を削って価格転嫁を避けてきた企業も徐々に価格への転嫁を行っています。

インフレが継続する中、もう一段の値上げが必要になっている一方で、社内に目を転じると、外部環境の変化に組織が対応しきれていない現状があります。具体的には、月次〆後に妥結価格が最新の原価水準に見合っていなかったことに気づく、製造後に設計と原価の不整合が判明する、等の事象があちこちで見られるようになっています。

裏を返せば、調達価格や工数負荷を意識した設計、製造原価や粗利を意識した営業など、部門の壁を超えた利益確保の取り組みがこれまで以上に求められているといえます。

原材料価格の高騰と円安が企業の利益を侵食

世界的な価格高騰は広範囲に及んでおり、2023年に入っても原油・ナフサ・鉄鉱石等の資源価格は直近10年間の最高値水準で推移しています。

直近数ヶ月は資源価格の高騰はやや落ち着きを見せているものの、円安はバブル崩壊後30十数年ぶりの最安値水準で進行しており、資源価格落ち着きの効果はかき消されています。

資源輸入国である日本にとっては厳しい外部環境が継続しています。
さらに、資源価格高騰と円安の波及効果が国内調達全般に及んできており、価格への反映を行なわざるを得ず、すでに価格転嫁を行っている企業も再度の価格転嫁が避けられない状況です。

これまで30年以上続いてきたデフレは終了し、インフレが新しい日常となっています。

インフレという新しい日常に対応するための課題と原因

その一方で、外部環境起因での値上げにより、次のような課題も浮き彫りになっています。

課題1. 価格交渉の難航

価格交渉に必要な見積作業に時間を割かれており、新規製品の設計や提案などの本来企業として取り組みたい部分にリソースが投下できない。
営業が見積作成の事務作業に時間をかけている
営業から設計への見積依頼に対し、設計からの回答が遅い
設計は各部門からの問い合わせ対応に時間を取られ、新しい提案のための設計ができない

課題2. 組織間連携・全体最適の実現

設計が原材料価格や運送費の継続的な高騰を織り込み切れず、製品の利幅が狭くなってしまう
原材料・加工費・運送費等全ての原価が上がっていることを前提に価格交渉をすべきところ、営業がこれらを織り込まない価格で提案・受注してしまう

本来、企業活動は利益獲得という共通の目的のために行われるべきところ、このような課題が生じてしまう原因は、情報の「サイロ化」と「堆積」にあります。

原因1. 情報のサイロ化

「設計」「調達」「製造」「営業」といった機能別の組織設計は、役割分担による効率化を最大限推し進めます。その一方で、原価を見るのは調達部門・図面を所有するのは設計部門・販売データを管理するのは営業部門、のように情報の分断・サイロ化が進行してしまいがちです。
このように、本来有機的に結合すべきデータが組織内で分断してしまうことで、各部門の意思決定が部分最適となり、利益獲得という共通目的から遠ざかってしまうのです。

原因2. 情報の堆積

・ハードウェアの性能向上
・記憶媒体の飛躍的な容量増加
・ERPやPLMなどのシステム導入
これらにより、企業内にはかつてない規模の情報が保存されています。しかし、これらの蓄積された情報が有機的に結合され、資産としての活用が十分に行われている企業は多くありません。

例えば、モノづくりに関わる企業にとって図面は最重要情報の一つであり、過去数十年にわたって膨大な図面数を蓄積している企業も多く見られます。

しかし、過去の図面は紙で保存されていて探索が容易でない、電子化されシステムに登録されてはいるものの、正確なファイル名や図番がわからないので必要なときに見つけられない、という経験のある方は多いのではないでしょうか。

そのため、過去の製品と原価の関係も確認ができず、原価を意識した設計が十分に行なわれない、これまでの製品と価格の関係を踏まえた適切な値付けができずに販売してしまうといった事例には事欠きません。

情報が堆積したままで活用されないことの弊害はまだまだあります。各部門から設計にくる過去製品の問い合わせに対し、堆積した情報の山から該当する図面を取り出す対応に時間が取られ新しい提案のための設計に取り掛かれない、図面を過去製品の原価の推移がわからないため、設計部門が原材料価格の変動を十分に織り込めずに製品の利幅が狭くなってしまう、等の課題も見逃せません。

サイロ化の解消と情報の活用に効果的な打ち手とは?

『CADDi DRAWER』は、デジタル技術を駆使することで、サイロ化を解消し、情報の有機的連携活用を可能にすることで、これらの課題の一層を可能にする新しいソリューションです。

『CADDi DRAWER』は、図面上に描かれた「製品の形状」や「文字情報」、さらに「手書きのメモ」といった、図面の「中身の情報」をまるごとデジタル化するため、図面に込められた製造上の知見までも情報資産として活用することができます。また、図面情報と過去の取引実績を自動的に連携できるため、特別な入力や設定の負担なく、「設計」「調達」「販売」という部門をまたぐ情報の連携が可能になります。

具体的な機能として、例えば、販売価格を自動的に連携した過去の図面を、1クリックで閲覧することができます。また、製品名やIDだけでなく、製品形状の類似性からも図面を抽出・特定が可能です。これらの図面抽出・閲覧・特定に使う元データとなる図面は、完全な図面のデータでなくとも大丈夫です。図面を撮影した「写真データ」や「書きかけのラフ」、さらに「手書きのスケッチ」からも形状の類似性をAIが判定し、求める図面を簡単に入手することができます。

これにより、図面のIDを正確に記憶していない担当者や設計以外の部門でも、引き合いのあった製品と同一・類似した過去の製品価格を即座に特定して、概算見積もりを顧客に打ち返すことが可能になります。これに加え、見積提示までの時間が短縮されることで、顧客との会話・新商品の提案に営業リソースを向けることができる、という効果も期待できます。
さらに、受注した製品と類似する過去製品の図面をスピーディに特定して、設計者が過去製品の部品価格や製造工程を確認しながら設計を行う、といった従来は容易にはできなかった部門間連携を伴う情報活用が可能です。

『CADDi DRAWER』は、ポテンシャルを秘めたまま眠っている図面情報に息を吹き込み、資産として活用するための新しいソリューションです。
詳細情報やお問い合わせは以下までお気軽にどうぞ。

※1企業物価指数(2023年8月速報),日本銀行 https://www.boj.or.jp/statistics/pi/cgpi_release/cgpi2308.pdf, 最終閲覧日:2023/9/25

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