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溶断とは?溶断の種類ごとにメリットとデメリットを詳しく解説!

溶断とはどういったものなのでしょうか。溶断は、読んで字の如く、母材を溶かして切断するという加工のことです。主に金属を切断する方法を「溶断」といいます。溶断には、様々な方法があり鉄の厚さや形状により溶断方法を選ぶことが大切です。溶断の種類にはそれぞれ特徴があります。

そこで今回は、溶断の種類の特徴やメリット・デメリットをそれぞれご紹介します!

これだけは知っておくべき溶断のポイント

  • 溶断とは、金属を加熱して切り離す切断技術のことである
  • 溶断には、ガス切断とアーク切断、レーザーカッティング、ガソリン切断がある
  • ガス切断、アーク切断、ガソリン切断は板厚がある金属を切断できる
  • レーザーカッティングは細かい金属の切断ができるため切断の自由度が高い

加工物を加熱して切断する方法

溶断とは、金属を加熱し、切り離す技術のことを指します。金属を金属の融点に加熱し切断する方法とも言えます。溶断にも様々な種類があり、製品によって切断方法を使い分ける必要があります。

溶断の種類は4種類

溶断の種類は、

  • ガス切断
  • アーク切断
  • レーザーカッティング
  • ガソリン切断

の4種類があります。それぞれどのような切断方法かを知らないと使い分けることができないので、一つずつ説明します。

ガス切断は酸素ガスを用いて加工物を切断する方法

ガス切断は、可燃性ガスと酸素によって燃焼する際に発生する熱を利用して金属を切断する方法です。ガス切断は、ガスの炎で鋼材を加熱します。鋼材が高温になった時、高速の酸素を供給することによって鋼材は燃焼して酸化鉄となります。酸化鉄は鋼材より融点が低いので噴流で吹き飛ばされ、金属が切断されます。このことからガス切断は酸素と融合してできる素材より融点が低い酸化物を形成できる鋼材のみに限られます。

ガス切断のメリット

レーザー切断機で切断できないような板厚がある金属もガス切断なら切断できるという点がメリットです。ガス切断は、900度の高熱なエネルギーで切断するため速く加工できるという特徴もあります。

ガス切断のデメリット

全コンピューター制御のレーザー切断に比べて、ガス切断は手作業なので熱による歪みや反りが生じやすい点がデメリットです。そのため職人の技術力が必要になります。

ガス切断は可燃性の「アセチレン」を使用しているので、毎年ガス漏れによるトラブルが発生しています。そのこともあり、使用時には引火性のものが近くにあると爆発などの恐れがありますので、十分な注意が必要になります。

アーク放電の熱を利用して加工物を切断するアーク切断

アーク切断とは電気を使用した、アーク放電による熱を利用して金属を切断する方法です。「プラズマ切断」とも言います。切断に必要な熱エネルギーを外部から電気エネルギーとして与えて切断する技術です。

アーク切断のメリット

電気のみを使用して切断するため、ランニングコストが掛からない点です。消耗品もありますが、こちらも安価で購入できるため全体的なコストが安価で切断できます。

アーク切断は、ガス切断では切断できない、アルミやステンレスなども薄版~中版であるとしたらより早く切断できます。また切断操作がガス切断よりも簡単です。ガス切断よりも電気なので安全度が高い点もメリットといえます。

アーク切断のデメリット

電気で切断するので、電源がない場所では使用出来ません。屋外などで使用するとすると、アーク切断機を動かすほどの容量の大きいエアーコンプレッサーが必要になります。ですので、アーク切断は屋内での作業に向いている切断方法です。

レーザーカッティングはレーザーの熱を利用して加工物を切断する方法

レーザーカッティングは、レーザーの熱を使って薄い金属を切断する工程です。レーザー光線を材料の表面に照射して、融解または完全に蒸発するまで加熱します。レーザーカッティングの工程は、例えばある個所で完全にレーザー光線が材料を貫通するカッティングが始まります。その後コンピューターで指定した形状をレーザーがたどっていき金属を切断し、全ての工程が終わります。

レーザーカッティングのメリット

レーザーカッティングは、金型を使用しなくてもレーザーの直径が非常に小さいため細かい形状の切断が可能になり、金属の切断をする際の自由度が高いという点がメリットです。また切断面のバリやダレが少ないことから高品質の切断が可能です。レーザーは、非接触で切断するため製品を傷つけずに切断できます。

レーザーカッティングは、コンピュータで作成したデータをもとに切断をする加工法です。コンピューターに、素材の種類・厚みなどを入力すると自動で作業を開始します。そして、その情報を登録しておけば、同じ切断をする場合すぐに切断を開始できるため、早期の納品が可能です。切断の品質、スピードともに他の切断方法よりも優れています。

細かい切断ができるため、薄い金属やガラス製品がレーザーカッティングに向いている加工方法です。

レーザーカッティングのデメリット

レーザーカッティングは、金属の幅が厚い素材には不向きです。これは、レーザーの切断焦点の焦点深度には限界があるからです。板厚は3㎝が限界と言えます。

加えて、レーザーカッティング機は、機械やランニングコストが高いというのもデメリットの一つです。本体そのものが高価なため現場で切断機を取り入れるには難しいという加工会社も多いのです。ランニングコストの面でも、電気代だけではなくCO2レーザーや、加工ガス代が必要です。

またレーザーカッティング機の焦点レンズとミラーを定期的に交換する必要があるので部品代も高価であり、全体的に高コストになってしまいます。

ガソリンを利用して加工物を切断するガソリン切断

ガソリン切断は、ガソリンを使って金属を切断する技術です。ガスを使わずガソリンを使って金属を切断するという、次世代の切断機として開発されたものです。使用するものは、ガソリンタンクと酸素ボンベです。これらを融合して切断することが可能です。

ガソリン切断のメリット

ガス切断で使用するアセチレンは燃料が高いので、ガソリンの燃料はアセチレン燃料の1/10と大幅にコストが削減できるということがガソリン切断のメリットです。

アセチレンボンベ1本の重さが80㎏に対して、ガソリン切断のガソリンのボンベは、1本12㎏前後なので、1人で持ち運ぶことが容易です。このことから持ち運びが簡単ということもメリットです。またボンベ内のガソリンが無くなっても近くのガソリンスタンドで補充できます。

そしてガソリン切断は安全に作業ができるのもメリットの一つです。ガソリン切断は逆火が起きない仕組みになっているので安全です。無加圧式なのでホースが破損してもガソリンが噴射してしまうことがないのです。またガソリン切断はガソリンを使用しますので、プロパンガスやアセチレンよりも火力が強いので、ガス切断よりも作業効率が上がります。

ガソリン切断のデメリット

ガソリン切断のデメリットは、ガソリンボンベより高い位置で切断する場合、ガソリンがでにくくなるということがあります。これは、ガソリンは酸素の負圧を利用しているからです。ガソリンタンクより切断トーチ部分が上にあることでガソリンを供給できなくなるからです。ガソリン切断をする際は、ガソリンタンクを切断する現場の近くまで持っていくこと、そして高い位置で切断する場合は酸素ボンベを下に置くことが大切です。

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